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PLaMo翻訳に来たPDF翻訳機能が良い感じ
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デジタル庁が国産LLMの公募を始めた。AIチャットや行政業務に特化したアプリに組み込む想定とのことで、国産やソブリン性を推し進める動きだ。そしてこの公募に先んじて、デジタル庁の内製AIプラットフォームに採用されたのが、Preferred Networksの「PLaMo翻訳」だ。
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特に日本語と他の言語との翻訳に特化しているので、言ってみれば“日本人専用DeepL”みたいなもの。この発表と並行して、PLaMo翻訳がPDFのレイアウトをそのままに翻訳する機能を実装したとのことで、早速使ってみた。
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ファイル翻訳機能は無料ユーザーでも月に1回使えるようだが、論文のような文字の多いファイルでは容量オーバーになってエラーになる模様。筆者の用途的には月980円のLiteプランに入る必要があった。
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Webページ上に翻訳したいPDFファイルをアップするとサーバ側で翻訳され、それをダウンロードする形式。30ページほどあるPDFを投げてみたところ、約10分でダウンロード可能になった。
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見ると、重箱の隅をつつこうと思えば微妙に不自然な部分を認められなくもないが、本当にレイアウトを崩さず、きれいに英語部分が日本語に翻訳されている。あくまで主観的な評価になるが、他社のPDF翻訳機能より優秀かもしれない。
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惜しむらくは、Liteプランで翻訳可能はファイル数は月5件までということ。そしてその上のプランはエンタープライズになってしまうので個人は手が出せない。まあ、個人向けはあくまでお試しという立ち位置で、試してみて良かったら会社導入してね、というメッセージかもしれない。
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PLaMo翻訳に使われているLLMはHugging Faceで公開されているが、特にファイル翻訳はLLMだけの力でやっているわけではないのではないだろうか。「AIサービス」としてPFNが良いプロダクトを出してきたな、と感じた。(井上)
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