|
メモリ高騰とエッジAIの行方
|
PC向けメモリ(DRAM)の高騰が続いている。おおむねはAIデータセンター向けに半導体の調達を目論むOpenAIと半導体ベンダー(Samsung, SK Hynix)との戦略的提携をきっかけとしたパニックバイという分析で、状況はしばらく続きそうだ。
|
そしてそれはtoC/toB市場のPCの価格に跳ね返ってくる。メモリ部分での価格上昇はもちろん、外部グラフィックスカード(GPU)にもVRAMは搭載されているため、グラフィックスカードの価格上昇もありそうだ。
|
今年はソブリンAIが盛り上がり始め、オンプレサーバやエッジデバイスでのAI処理への期待感がなんとなく上がってきたところではあった。PCでいえば、Intelは「Panther Lake」とも呼ばれる「Intel Core Ultra Series 3」、Qualcommは「Snapdragon X2 Elite/Extreme」を2026年に市場投入する見込みで、AI処理性能(特にメモリ帯域)が向上しているため、そういう意味でも期待があったところだったが、やや意外なところから冷や水を浴びせられた格好になった。
|
エッジAI利用を検討する企業の中でもエンタープライズレベルの規模であれば影響はそれほどないと思われるが、中小規模や個人開発者にとっては、しばらく良くない状態が続くかもしれない。(井上)
|