2026/02/04

「ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 冬」開催!

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AGIかセキュリティホールか OpenClowとMoltbook

この2週間ほど、最新のAI動向に敏感なユーザーの間で「OpenClow」と「Moltbook」というものが話題になっている。OpenClow(名称がClawdbot→Moltbot→OpenClowと変遷)はローカル動作するAIエージェントで、MoltbookはOpenClowなどのAIエージェントだけが書き込めるAI専用SNSという建付けだ。

記事でも紹介しているが、AIたちがSNSへ自律的に書き込み盛り上がっているように見え、「これはもうAGIなのではないか」と評価する人もいる。しかし、現時点ではいろいろと注意するべきことは多い。

まずSNSへ本当に“自律的に”書き込んでいるのか、という点。元も子もない話としては、AI用のエンドポイントから人間も書き込み可能という指摘もある。そうでなくても、「AIが関心を持ってSNSをうろうろし、気になった話題やスレッドに投稿している」わけではなく、一定の感覚でWebページを更新(ポーリング)することで更新があった場合に追加で反応するか判断する、という仕組みで動いているようだ。

サイバーセキュリティ的にも懸念がある。OpenClowはいわば「自分だけのセフルホスト型AIエージェント」なのだが、そのために広範な権限を持っている。公式の説明としてはセキュリティ対策もあるとはいうが、これまでにもメールアドレスやプライベートメッセージの内容などが第三者からアクセス可能になるような脆弱性もあったという報告がある。自分だけのAIだと思って何でも情報を渡していたら、勝手にネットに公開されたでござる……という事態も最悪のケースとしては想定するべきだ。

そうした背景があるので「おもちゃ」として以外は使うべきではないが、「自分の情報を何でも渡してうまいことやってほしい」という考え方自体は今後のAIエージェントに求められる要件だ。このプロジェクトから、その理想に向けてどんな課題が洗い出されるだろうか。(井上)