肌に「貼る」技術の可能性 [ITmedia NEWS アンカーデスクマガジン 金曜日版 2018/2/23]


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◆◆◆      金曜日版:ニュース トピックス
◆◆                              2018.2.23
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 http://www.itmedia.co.jp/news/ 

ITmedia NEWS アンカーデスクマガジン金曜日版は、1週間の重大ニュースに関連して
セットで知っておきたい過去のニュースをご紹介します。


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         今週の重大ニュースを記事ピックアップ!
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【2月20日のニュースから】
■皮膚に貼れ、伸縮自在な「スキンディスプレイ」東大など開発
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1802/20/news062.html 
東京大学は大日本印刷と共同で、皮膚に貼り付けて使う薄型・伸縮自在な「スキンデ
ィスプレイ」を開発したと発表した。直接皮膚に貼り付けられる「スキンセンサー」
で心電波形を計測し、その動画を、皮膚上に貼り付けたスキンディスプレイに表示で
きたという。伸縮自在なディスプレイを皮膚の形状に合わせてフィットさせ、かつ人
の動きに追従させた状態で、1画素の故障もなく動画を表示できたのは世界初として
いる。

【関連記事・過去記事もあわせて読む】
■肌に貼れる有機ELディスプレイ、東大が開発 脈拍数など表示
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1604/19/news091.html 
東京大学の染谷隆夫教授らの研究グループは16年4月、顔や手の甲に貼り付け、文字
や画像を映し出せる高分子有機EL(PLED)ディスプレイを開発した。センサーと接続
し、脈拍数や血液中の酸素濃度なども表示できる。

■“印刷して貼るメイク”パナソニックが開発 その貼り心地は――実際に体験
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/17/news148.html 
16年10月、パナソニックが発表した新技術“印刷して貼るメイク”こと「メイクアッ
プシート」がネット上で話題を集めた。ユーザーの肌の状態を分析した結果をもとに
化粧顔料が付着したシートを専用プリンタで印刷。そのまま肌に貼るだけでシミを隠
せるというものだ。市販の化粧品と比べて化粧に時間がかからなくなる上に、肌への
悪影響もないという。だが、気になるのは“貼り心地”。「違和感はないのか」「ど
れくらい長持ちするのか」……記者(20代男性)が実際に試してみた。

■皮膚に貼って健康チェック「絆創膏ウェアラブル」 センサーを“印刷”で実現 
使い捨ても可能
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/24/news105.html 
大阪府立大学は16年11月、絆創膏のように柔らかく、皮膚に貼り付けて活動量や心拍
をチェックできるウェアラブルデバイスを開発したと発表した。センサーなどの電子
部品を薄いフィルムに印刷して作る。使い捨ても可能という。

■ウェアラブルは「着る」から「貼る」へ 筋肉の動きを測定する「電子ナノ絆創
膏」早稲田大学が開発
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1511/19/news127.html 
2015年11月、早稲田大学の研究チームが、皮膚に貼り付けて筋肉の生体電気信号を計
測する「電子ナノ絆創膏」を開発した。電気を通すプラスチック(導電性高分子)を
使用し、接着剤を使わずに皮膚に貼れる。腕に貼り付けると、屈伸運動に応じて筋肉
の活動(表面筋電位)を瞬時に計測する。

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	  	 コラム:人工知能に納得したい
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 上司からの理不尽な指示に納得できない……。そんな思いをした人は少なくない
のではないでしょうか(一般論ですよ)。

 仕事の場合は特に、指示の内容が論理的じゃないとか、非合理的だったりすると、
腹落ちできず納得感も得られません。

 さて、最近は人工知能(AI)ブームで新卒採用や会社のチーム組成にAIを活用する
動きもあります。膨大なデータを基に正確な計算をするコンピュータに言われること
なら納得できるか、といわれるとそういうものでもなかったりします。上記のケース
では考慮すべき要素が多すぎて、そもそも計算だけで全ての問題を解決できないから
です。

 では、人間のトッププロを超えたといわれる将棋や囲碁などの「ゲームAI」につい
てはどうでしょうか。人間が気付かなかったようなハッとさせられる手を打つAIです
が、正直いまのAIは強すぎて素人目には良い手かどうか分かりません。なので、納得
感がない。

 私は趣味でポーカーをしているのですが、ポーカーにもコーチングAIの「PokerSno
wie」というソフトがあります。
 http://www.pokersnowie.com/?idev_id=230 

 正直、それ本当か? というアドバイスも多いのですが、それは単に私の実力不足
かもしれません。これまで私たちが“感覚”で考えてしまっていた部分をSnowie先生
は数値で示してくれます。

 2017年には、「ノーリミットテキサスホールデムのヘッズアップ(1対1)で、AIが
ポーカーのトッププロ4人に勝った」ことがニュースになりましたが、ここでもAIは
“常識外れのプレイ”をしました。

 このプレイは個人的にもかなり驚きましたし、AIの登場で頭脳ゲームの戦術はこれ
までの常識の延長線上にあるものではなく、全く違う次元に突入したという感覚さえ
覚えました。

 しかし、ここでも引っ掛かるのは納得感。今のAIは結果を示すだけで、それを導き
出すまでのプロセスを知らせることをあまり重視していません。

 なぜか。

 「AIが導き出す答えは正しい」という大前提があるので、人間を説得したり、納得
させたりする必要がそもそもないからです。なので、Snowie先生が言っていることが
正しいかどうかは、人間たち自ら検証し、自分の頭で考えていく必要があるのです。
これがなかなか難しい。

 頼む、AIよ。私を納得させてくれ。

                              (編集部 村上)

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