ブロッキングを巡る賛否両論[ITmedia NEWS アンカーデスクマガジン 金曜日版 2018/4/27]


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◆◆◆      金曜日版:ニュース トピックス
◆◆                              2018.4.27
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ITmedia NEWS アンカーデスクマガジン金曜日版は、1週間の重大ニュースに関連して
セットで知っておきたい過去のニュースをご紹介します。

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         今週の重大ニュースを記事ピックアップ!
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【4月25日のニュースから】
■海賊版サイトのブロッキングは“抜け穴“だらけ 実効性に疑問の声
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/25/news049.html 
政府がインターネットサービスプロバイダー(ISP)に対し、「漫画村」をはじめと
する3つの海賊版サイトへの自主的なブロッキングを促したことを受け、NTTグループ
3社は4月23日、ブロッキングを実施する方針を表明した。しかし、ブロッキングにつ
いては、日本国憲法で保護されている「通信の秘密」を侵害する恐れがあるとして、
複数の業界団体や法律関係者から反対の声が上がっている。では、法律論ではなく技
術的な側面から見たときブロッキングという措置にはどれだけ意味があるだろうか。

【関連記事・過去記事もあわせて読む】
■カドカワ社長・川上量生氏、「ブロッキング歓迎」持論公表 「ほかに対抗手段が
ない」
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/25/news070.html 
「海外の悪質な、確信犯的に運営されている違法サイトに対しては、ブロッキングし
か対抗手段が原理的にありえない」――カドカワ社長の川上量生氏は24日、政府が漫
画・アニメ海賊版サイトのブロッキングをISPに促す方針を打ち出したことについて
歓迎の意思を表明するブログ記事を公開した。

■全地婦連、ブロッキング実施のNTTらに対し「刑事告発も辞さない」
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/25/news110.html 
全国地域婦人団体連絡協議会と主婦連合会は4月25日、NTTグループ4社が「漫画村」
など海賊版サイトのブロッキングを実施すると23日に公表したことを受け、「強く抗
議するとともに、ブロッキングを行わないことを求める」と意見書を発表した。意見
書では、日本電信電話(NTT)ら4社が具体的な事実や法的根拠を示さず「海賊版3サ
イト」を対象としたブロッキングを行うのは「通信の秘密」を侵害するものだと主張
している。

■「政府を頼れない」 海賊版サイト遮断、苦悩するISP業界団体 
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/23/news073.html 
「法律に基づかず、ブロッキングという緊急対策を講じるのは無理筋だろう」
政府がインターネットサービスプロバイダー(ISP)に対し、海賊版サイトへのアク
セス遮断を自主的に促すと決めた「緊急対策」を巡り、情報法制研究所(JILIS)が
22日、緊急提言のシンポジウムを開き、鈴木正朝理事長が反対意見を述べた。登壇者
からは「法的責任を持たない政府をISPは頼れない」「ブロッキングの費用は、ISPに
とってダメージになる」といった発言も出た。

■ブロッキング対象、なぜ「漫画村」「Anitube」「MioMio」なのか 権利者団体の
CODAに聞く
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/26/news037.html 
漫画・アニメの海賊版を配信する3サイトを指定し、政府がISPに自主的なブロッキン
グを促す「緊急対策」を決めたことが、波紋を広げている。
権利者はこれまで、海賊版サイトにどのような対策を行ってきたのか。また、なぜ今
回、数ある海賊版サイトの中から「漫画村」「Anitube」「MioMio」を選んだのか。
政府の知的財産戦略本部の会合で3サイトのブロッキングを提案した、コンテンツ海
外流通促進機構(CODA)の後藤健郎代表理事に聞いた。

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    	  	   コラム:遠距離恋愛は難しい
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 「遠距離恋愛は難しい……」。そう思ったことがあります。東京にいる自分、地方
に住む相手では、一緒には暮らせないのです。「そんなに彼女が好きなら、東京を出
て地方に移住すればいいじゃないか」。そんな意見もあるかもしれませんが、「東京
を出る」は、すなわち「いまの職を捨てる」ということ。デスクワークなら自宅でも
可能かもしれませんが、会議に出席したり、来客対応したりとなると、そうはいきま
せん。入社したばかりの若造にとって、どうすることもできませんでした。

 悲しい恋があってから数年、こんなニュースが目にとまりました。

▼メルカリ、仮想空間で面接 VRエンジニア選考で 「物理的に会う必要性を問う」
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/24/news070.html 

 メルカリが、VR(仮想現実)技術などを研究・開発するエンジニアの採用選考で、
一次面接をVR空間で行うというのです。「採用まで複数回も物理的に会う必要がある
のか」を問う意味合いがあるといいます。

 遠くから面接へ参加できる、つまり会議もできる――。この取り組みは、そう遠く
ない未来、適用できる場面が広がりそうです。そう思える理由の1つは、「美少女(
おっさん)降臨」(4月23日配信のメールマガジンを参照)。VR HMD(ヘッドマウン
トディスプレイ)を装着した人の動きを捉え、自分の分身であるVR空間のアバターに
リアルタイムで反映させる、そんな「バーチャルキャスト」が無料で公開されている
時代だからです。

▼ドワンゴ、VRでキャラクターになりきれる「バーチャルキャスト」発表
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/13/news137.html 

 もし、あのとき、そうした技術がもっと進んでいれば……いま頃、地方で暮らして
いたかもしれません。

                              (編集部 片渕)

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   編集部よりお知らせ:「音声言語インタフェース最前線」更新中!
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音声認識や音声合成技術の研究が始まってから約半世紀。
音声技術は、スマートスピーカーや音声アシスタントという形で
次々に私たちの生活に溶け込み始めました。

これまでどんな技術が生まれ、今後どんな製品やサービスへつながっていくのか、
ITmedia NEWS、ITmedia PC USER、ITmedia Mobileがタッグを組んで大特集!
週1ペースで記事を更新していきます。お楽しみに!

最新記事は、
「“ほんやくコンニャク”の実現はいつ? 音声認識・翻訳技術は『言語』の壁を取
り払うか」 
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