ダウンロード違法化拡大、文化庁資料の問題点
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◆◆◆◆ NEWS アンカーデスクマガジン
◆◆◆ 月曜日版:ニュース トピックス
◆◆ 2019.3.11
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http://www.itmedia.co.jp/news/
ITmedia NEWS アンカーデスクマガジン月曜日版は、おさらいしておきたい先週の
ニュースをご紹介します。
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ウィークリートピックス(2019/3/4〜3/11)
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◆“ダウンロード違法化拡大”文化庁資料に「大きな問題」「賛成派の人数水増し」
知財法専門家ら指摘
http://rd.itmedia.jp/227B
権利者の許可なくアップロードされたコンテンツを、違法と知りながらダウンロード
することを、私的利用であっても違法とする範囲を、画像やテキストなど著作物全般
に拡大する著作権法改正案(いわゆるダウンロード違法化拡大法案)について自民党
に説明した文化庁の資料に「大きな問題がある」として、内容を検証・批判する「検
証レポート」を、明治大学知的財産法政策研究所が3月3日に公開した。
◆「嵐山で迷子になってくれる人を募集」 京大など実験、ネットで応募殺到
http://rd.itmedia.jp/227G
「京都・嵐山で1時間、迷子になってくれる人を募集」――東京大学、京都大学など
がこのほどそんな募集を出し、ネット上で話題を呼んでいる。2月25日朝に募集を始
めたが、30人の定員に対し「想定をはるかに上回る応募があった」といい、27日に締
め切った。
◆エンジニア向け転職支援サービス「Qiita Jobs」 開発チームと求職者をマッチン
グ
http://rd.itmedia.jp/227E
プログラマー向け情報共有サイト「Qiita」を運営するIncrements(エイチーム子会
社)は3月5日、エンジニア向けの転職支援サービス「Qiita Jobs」を今春にリリース
すると発表した。同日から事前登録の受け付けを始めた。
◆改元対応よりも大変? IT業界でうわさの「昭和100年問題」とは
http://rd.itmedia.jp/227H
平成からの改元対応に追われるIT業界だが、ネット上では「昭和」の残滓を引きずっ
たある問題のうわさが注目を集めている。昭和の時代に導入したコンピュータシステ
ムが、「年」の処理を正常に扱うことができず、2025年に誤作動を引き起こすのでは
ないか――という問題だ。2025年が昭和100年にあたることから「昭和100年問題」と
して、界隈で話題になっている。
◆家庭用ソーシャルロボット「Jibo」、「もうすぐサーバが停止します。一緒にいら
れて楽しかった」と突然のお別れ
http://rd.itmedia.jp/227D
米マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボの准教授、シンシア・ブリジー
ル氏が立ち上げたロボット企業Jibo.comの家庭用アシスタントロボット「Jibo」の最
新アップデートで、ユーザーにお別れメッセージを語ったと、複数のユーザーがTwi
tterやYouTubeなどで報告している。
◆災害発生時、「ネットにつながない6時間」が被災者を救う So-netが指摘
http://rd.itmedia.jp/227F
ソニーネットワークコミュニケーションズは3月6日、大規模災害発生時におけるイン
ターネットの正しい使い方をまとめた「ソニーのネット ソネット 防災マニュアル」
を公開した。被災者の安全を確保する上で、災害発生から6〜8時間は「被災者以外は
インターネットにつながない」ことが重要と指摘している。
◆キヤノン、デジカメを遠隔操作できるSDKとAPI提供
http://rd.itmedia.jp/227A
キヤノンマーケティングジャパンは、キヤノン製デジタル一眼レフカメラなどを遠隔
操作するためのソフトウェア開発キット(SDK)とAPIパッケージ「Camera API Packa
ge」の提供を、3月7日に始めると発表した。法人向けだが、同社の判断により個人に
提供することもあるという。利用には、同社の営業担当者かお客様相談センターに問
い合わせる必要がある。
◆子供向けコンテンツ使い放題「Amazon FreeTime Unlimited」発表 Fireタブレット
限定で
http://rd.itmedia.jp/227C
アマゾンジャパンは3月7日、子供向けのデジタルコンテンツが月額980円(プライム
会員は480円)で使い放題になるサービス「Amazon FreeTime Unlimited」を提供する
と発表した。電子書籍や動画など、数千種類のコンテンツを用意。Fireタブレットシ
リーズで19日から使えるようになる。
◆「ブラクラ」補導、不当か妥当か ネットリテラシーと大衆化のジレンマ
http://rd.itmedia.jp/227I
ポップアップが繰り返し表示されるサイトのURLを掲示板に書き込んだとして、兵庫
県警が「不正指令電磁的記録共用未遂」の疑いで女子中学生を補導、成人の男性2人
を家宅捜索した。このニュースをNHKなどが3月4日に伝えてから、ネット上では今回
の行為がいわゆる「コンピュータ・ウイルスに関する罪」に当たるのか、中学生への
補導が適切だったのか、議論が続いている。
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コラム:ITは要件定義が難しい それは「法律」であっても
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ITの世界では要件定義がものを言う。システム開発のスタート時に要件定義が不明
瞭で、あとから裁判沙汰になった例は事欠かない。ただ近年、これとは違う「要件」
が世間を騒がせている。IT・ネットに関わる罪の、構成要件だ。
先週、こんな報道があった。アクセスすると「何回閉じても無駄ですよ〜」と書か
れたポップアップが繰り返し表示されるWebサイトのURLを掲示板に書き込んだ13歳の
女子中学生が兵庫県警に補導され、39歳の男性と47歳の男性がそれぞれ家宅捜索を受
けたという。容疑はいずれも不正指令電磁的記録供用未遂。いわゆる「ウイルス供用
罪」だ。
このニュースには「ブラクラのURLを貼っただけで補導や家宅捜索とは行き過ぎ」
(注:正確にはブラウザクラッシャーではなく、アラートダイアログの無限ループ)
などと警察を批判する声、情報リテラシーが低いネットユーザーを守るためには妥当
といった賛成意見がそれぞれ飛び交っている。
どちらの意見にも頷ける部分はある一方、確かに言えることがある。今回の容疑で
あるウイルス供用罪を含むウイルス罪は、成立するための要件があいまいであり、適
用判断がきわめて難しいということだ。
“人が電子計算機を使用するに際してその意図に沿うべき動作をさせず、又はその
意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録”
刑法の条文ではウイルスをこのように定義しているが、コンピュータの「意図に沿
うべき動作/意図に反する動作」「不正な指令」の範囲とはどこからどこまでなのか
。例えばWebサイトのポップアップ広告は? ユーザー行動のトラッキングはどうな
のか。
あいまいな要件定義が現場に混乱をもたらすことは、IT業界人ならば誰もが噛みし
めていることだ。あらゆる人や物がネットとつながる今だからこそ、サイバー犯罪を
取り締まる側にも、ますます慎重な要件定義や基準の明示、そして判断が求められて
いる。
(編集部 本宮)
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編集部よりお知らせ:「RPAで仕事が変わる」更新中
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これまで人間が手作業で行ってきた仕事をロボットが代行する「RPA」は、
経理、人事などのバックオフィス業務からデータ分析や営業活動支援まで、
幅広い業務や職種での活用が見込まれています。
RPAで私たちの働き方はどう変わっていくのでしょうか。
本特集では「RPAで仕事が変わる」をテーマに
さまざまな業界の事例などを取材し、毎週記事を更新します。
最新記事は「行政にもRPA導入の波 『あらゆる業務が対象になり得る』──神奈川
県の実証事業で見えてきたもの」です。
http://rd.itmedia.jp/1Y2o